ベリーマースの使い方

イチゴ有機培地の問題点と解決策

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有機培地の問題点ベリーマースによる解決策
有機繊維質の分解と養分の蓄積による疲弊
経年変化で繊維質が微細化し酸素希薄部で分解がストップ、蓄積した養分と一緒になって腐敗しヘドロ化、さらに酸素不足を起こす悪循環。
微細化した培土と腐敗物を菌で分解します
ヘドロ化は深部での酸素不足で分解不全が原因。
ベリーマースは嫌気域でも繊維質分解力を持つ菌製剤なので、微細化した繊維質を腐植化します。
残根処理や耕耘の労力と培土交換のコスト
改植作業の労力と、培土試用期間・高品質確保とが反比例する。
残根は菌で分解、無耕起継続使用を可能に
クラウンから上部だけを除去、ベリーマースを散布し養生しておけば、そのまま次作の植付が可能になります。
試験栽培事例:無耕起・無消毒、培土の減量分の継足しで、慣行栽培6年と経過後の6 年の合計12 年使用した事例で、直近の3 年間は栽培期間中、無農薬で栽培。
土耕栽培に比べ高品位化が困難
よく土作りされた土壌と人工培地では大きな差がある。
有機培土の繊維質を腐植として積極利用
従来はコストと見られがちだった消耗した繊維質を、腐植の供給源として再活用します。
試験栽培事例:当社試験では、堆肥とゼオライトを併用し高CEC培土化、溶液の養分流亡を抑え、肥料コスト削減も成功。
炭疽病・うどんこ病対策が難しい 葉面洗浄で耐病性をアップ
菌の界面活性酵素成分を用いて、生育中の株を定期的に葉面洗浄することで耐病性をアップ、感染予防につなげます。
さらにアジマースの併用で害虫耐性力も可能に。

ベリーマースの使い方

感染対策・耐病性アップを目的にした使い方

枯草菌の酵素のサーファクチンの界面活性性で、うどんこ病の白変部が洗浄出来ます。
葉面部病害の患部の清潔保持と周辺部の洗浄の推奨は、人間の手洗い励行での感染症対策と同じ考えです。

栽培期間中の通常の使用方法

養液に混合

使い始めは500倍、2回目以降は10~15日毎に800~1,000 倍を養液に希釈混用して下さい。

葉面散布

最初600倍以後10~15日間隔1,000倍を散布。この農園では、この障害解消後、にがりとの併用で、4年間連続無農薬栽培をしています。

画像のハウスは、障害解消後2年間化学農薬使用量を減らし、3年目からは農薬不使用で栽培を継続されています(2024年11月現在)。炭疽病発生率は、栽培期間中2~3%程度で推移(罹病苗の選別活着後の数値、化学農薬不使用期間含む)

障害発生時

発生個所に500倍で希釈したベリーマースを植穴から潅注、以後は通常の使用方法を継続。
重症の場合は、300倍希釈液をコップ半分ほど(約90cc)を植孔に直接潅水。
回復後は通常の使用方法で継続してください。

改植時

クラウン部を除去し、前作の培土の減量部を補填。菌増殖用窒素分を散布して希釈液を潅水、次作植付まで水分を保つ。その間、水分補給液は4回以上ベリーマース希釈液を使っていただければ、残根は植付に支障のないレベルになります。
※弊社試験(3農園ご協力)では培土無消毒のままでも収益に悪影響を与えるような病害は6年間(2024年11月現在)発生していません。栽培期間中の炭疽病発生率は、各年2~3%程度に抑えています。

培土継ぎ足しの時の使い方

STEP
株の処理、菌製剤散布

いちごの栽培終了後、株を根元で切取り、腐熟用窒素として圃場1反分に尿素10kg、ヌカなら200kgを表面に散布して軽くかき混ぜておいてから、500倍希釈液をくまなく潅水します。

STEP
残根分解、培土消毒

以後次作準備時まで、培地が乾燥しない様に水分を補給します。これで残根の分解処理・蓄積養分分解・培土消毒が一緒に出来ます。水分補給が完全なら覆いは不要です。
乾燥してしまうと効果は発現しませんので、水分補給にはご注意ください。

STEP
継ぎ足し分の培土を補充

この方式では培土減容量が大きいので充分補充して下さい。元肥を入れる場合はここで施用して下さい。
補充はSTEP1の後でも構いません。

STEP
いちごの生育管理

植付け時500倍で灌水。以後は表面記載の使用方法に従って下さい。

写真について
6月20日に出荷終了、以降は水のみを供給した状態の苗の生育状態を写したものです。

発酵促進剤としての使用方法

無切返しボカシ作り

ベリーマースのぼかし作りは材料を水で薄めて混ぜるだけ!
1リットルで、2立方メートル以上の米ヌカを切り返し無しで発酵。300 倍(日中温度10 ~ 20℃の時期)にして使用すると2,000リットル、500 倍使用(日中温度20℃以上)では3.500リットルの発酵が出来ます。

米ぬかのボカシ

ベリーマースを300 倍に希釈して、水分50~60%になる様に良く混ぜます。
水分の目安としては、米ぬか10リットルに対し、希釈液をおよそ1.4~1.5リットル混ぜます。
確認の仕方は、米ぬかを握ってすぐ壊れると55~60%程度、水が滲むと約65%以上です。また、フスマを2 割程混ぜると米ヌカの固まりが出来にくいです。

米ぬかのボカシイメージ

【熟成方法】

ポリ袋・密閉容器などで密閉して保管してください。
3~5日で発酵開始、7~10 日で使用可能となります。
※最低気温15度以上

【保存方法】

7~10日ほど熟成させたら、その後乾燥させてください。
発酵後、湿ったまま空気にさらすと雑菌が繁殖します。

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